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AI活用・業務効率化 2026年6月現在の情報

AIでSNS投稿文を作る前に決めるべきトーン

AIにSNSの投稿文を頼むと、たしかに整った文章が出てきます。ところが読み返すと、どの店が投稿してもおかしくない、「どこかで見た文章」になっている——AIでSNSを楽にしようとした人が、最初にぶつかる壁です。

原因は、AIの文章力ではありません。トーン(自店の声の設定)を渡していないことです。トーンは投稿のたびに考えるものではなく、一度シートにしてしまえば毎回使い回せます。この記事では、その「トーン設定シート」の作り方と、AIへの渡し方、投稿前の仕上げまでを解説します。

なぜAIのSNS投稿は「どこかで見た文章」になるのか

AIは、指定がなければ最も平均的で無難な文章を出します。「カフェの新メニューの投稿を書いて」と頼めば、世の中のカフェ投稿の平均が返ってくる。当然、自店らしさはゼロです。

「らしさ」の正体は、分解すると設定可能な項目になります。誰に向けて、どんな距離感で、どんな言葉を使い、どんな言葉を使わないか。これを先に決めて渡せば、AIの出力は一気に自店の投稿らしくなります。

投稿前に決める5つのトーン項目

次の5項目をメモ1枚にまとめます。これがトーン設定シートです。

1. 読者を一人に決める

常連のお客さまか、まだ来たことのない人か、採用の応募を考えている人か。全員に向けた投稿は誰にも刺さらないので、投稿1本につき読者は1人に決めます。アカウント全体としては「メインの読者」を決めておき、投稿ごとに切り替えます。

2. 距離感(敬語の度合い)を決める

同じお知らせでも、距離感で別の投稿になります。

  • 丁寧:「本日より夏季メニューをご用意しております」
  • フレンドリー:「今日から夏メニュー始まりました!」
  • 職人風:「夏の仕込み、始めました。」

自店の接客の口調に合わせるのが正解です。接客は丁寧なのに投稿だけ軽い、というズレは違和感になります。

3. 一人称と呼びかけを決める

「当店/うち/私(店主)/スタッフ一同」のどれで語るか。「皆さま/みなさん/お客さま」とどう呼びかけるか。小さな設定ですが、ここが毎回ブレると同じ人が書いている感じが消えます。

4. 使わない言葉を決める

使う言葉より、使わない言葉のリストが効きます。

  • 煽り表現(「今すぐ!」「絶対」「最強」)を使うか使わないか
  • 絵文字と「!」の上限(例:絵文字は1投稿2個まで)
  • 業界用語をどこまで使うか
  • 効果の断定(「治る」「必ず痩せる」など):施術・美容・健康系は法律に触れる表現があるため、NGリストに必ず入れます

5. 投稿の型を2〜3個決める

「お知らせ型(営業情報)」「紹介型(メニュー・事例)」「裏話型(仕込みや日常)」など、自店で使う型を決めておくと、ネタ選びも指示も速くなります。

トーン設定シートをAIへの指示文にする

シートができたら、AIへの指示文の冒頭に毎回貼り付けます。型はこうです。

あなたはこの店のSNS担当です。以下の設定を守って投稿文を作ってください。

・店:蓮田市の整骨院。読者は「デスクワークで肩がつらい30〜40代」
・口調:丁寧だが堅すぎない。一人称は「当院」、呼びかけは「皆さん」
・使わない言葉:「治る」「絶対」などの断定、煽り表現、絵文字は2個まで
・今回の投稿:【紹介型】デスクワーク向けの30分コースの案内。伝えたい事実→(ここに1行メモ)
・文字数:120字前後。案を3つ。

設定部分は毎回同じ。書き換えるのは「今回の投稿」の1〜2行だけです。案を複数出させて選ぶ形にすると、修正の往復が減ります。

下書きのあとに「現場感」を足す

AIの下書きには、AIには書けないものが3つ欠けています。投稿前にこれを足すのが仕上げです。

  • 今日の事実:「雨の日はご予約に余裕があります」「今朝の仕入れで〇〇が入りました」
  • 現場の言葉:スタッフが実際に言ったひとこと、お客さまの反応
  • 写真との一致:添える写真と文章の内容を合わせる

注意点がひとつ。現場感を「演出」で作らないでください。「行列ができています」「大好評で残りわずか」のような事実と違う表現は、信頼を一度で失います。小さくても本当の事実が、いちばん強い現場感です。

実践:AIでSNS投稿を作る運用フロー

手順1. トーン設定シートを作る(初回15分)

5項目をメモ1枚に。迷ったら、過去の投稿で反応がよかったものの口調に合わせます。

手順2. ネタを1行メモする

投稿のネタは「事実1行」で十分です。「新メニュー開始」「土曜の予約に空き」「駐車場の場所が分かりにくいと言われた」——日々の気づきをメモしておきます。

手順3. シート+ネタで生成し、選ぶ

指示文テンプレに流し込み、3案から選びます。しっくり来なければ「もっと短く」「絵文字なしで」と追加指示するだけです。

手順4. 現場感を足して投稿する

事実・現場の言葉・写真との一致を確認して投稿。反応がよかった投稿の特徴は、シートに追記して育てていきます。

投稿前チェックリスト

  • 読者を1人に決めたか
  • 口調・一人称が普段の投稿とそろっているか
  • NGワード(断定・煽り)が入っていないか
  • 事実と違う演出になっていないか
  • 写真と文章の内容が合っているか
  • 営業時間・価格などの事実情報は正しいか

よくある質問

AIの文章はそのまま投稿してもいいですか?

そのままでも破綻はしませんが、「どこの店でもない投稿」になりがちです。現場感をひとつ足すだけで見違えるので、手順4のひと手間は残すことをおすすめします。

毎回同じ指示文でいいのですか?

トーン設定の部分は毎回同じで構いません。変えるのは「今回の投稿」のネタと型だけです。むしろ設定部分を毎回変えると、アカウントの声がブレます。

ハッシュタグもAIに任せていいですか?

候補出しには便利です。ただし、実際に地域のお客さまが検索しそうな言葉(地域名・駅名・業種)が入っているかは自分で確認してください。存在しない・誰も使わないタグが混ざることがあります。

文章が整いすぎて、逆に自分らしくない気がします

よくある感覚です。その場合は指示文に「少し不器用な文章で」「体言止めを使わない」など、崩す方向の条件を足してみてください。それでも違和感が残るなら、AIの出力は骨組みとして使い、最後の一文だけ自分の言葉で書く運用が合っています。

まとめ

AIでSNS投稿を作る準備は、トーン設定シート1枚に集約されます。

  • 読者1人・距離感・一人称・NGワード・投稿の型の5項目を決める
  • シートを指示文の冒頭に毎回貼り、ネタは事実1行で渡す
  • 投稿前に「今日の事実」を足す。演出はしない

まずは15分、トーン設定シート作りから始めてみてください。

小松のAI活用支援では、SNS運用の型づくりから、業務全体でのAIの使い分けまでお手伝いしています。お気軽にご相談ください

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