「まずは1ページだけのホームページで、小さく始めたい」——開業したばかりの方から、よくいただく相談です。この判断は、正解にも失敗にもなります。1ページで十分に機能する事業もあれば、1ページに詰め込んだせいで何も伝わらなくなる事業もあるからです。
この記事では、1ページで足りるかどうかの判断基準と、1ページで作る場合の構成テンプレート、そして後悔しないための「拡張前提の設計」を解説します。
結論:3つの質問で判断できる
- 見せたいサービスは1〜2種類に絞れるか?——絞れるなら1ページ向き
- 検索から新規のお客さまを取りたいか?——取りたいなら複数ページが必要
- 半年後に足したいもの(事例・コラム・採用)があるか?——あるなら「拡張できる作り」が必須
以下、この3つを順に見ていきます。
1ページで足りるケース
次に当てはまるなら、1ページ構成は合理的な選択です。
- サービスが1〜2種類に絞られている(例:整体院の施術、1種類の教室)
- 紹介や名刺経由のお客さまの「確認の受け皿」が主な役割
- 開業直後で、実績やコラムなど載せるものがまだ少ない
- 予約・問い合わせへの誘導がゴールで、長い比較検討がない
1ページのメリットは、費用と公開までの速さだけではありません。読む順番をこちらで設計できる(上から下へ一本道)ため、伝えたい流れがブレないという強みがあります。
1ページでは足りなくなるケース
- 読者の違う複数サービスがある:例えば「個人向けの教室」と「法人向けの研修」を1ページに詰めると、どちらの読者にも刺さらない説明になります
- 検索から集客したい:1ページで狙える検索キーワードは実質1テーマです。「地域名+サービスA」「地域名+サービスB」の両方で見つけられたいなら、ページを分ける必要があります
- 事例・実績・コラムを積み上げたい:信頼の積み上げは追加ページの仕事です
足りないまま詰め込んだ1ページには、はっきりした症状が出ます。縦に異様に長くなり、各サービスの説明が浅くなり、結局どれも伝わらない——「全部載せた1ページ」は「何も伝わらない1ページ」になりがちです。
1ページで作るときの構成テンプレート
1ページで行くと決めたら、上からこの順番で並べます。
- ファーストビュー:誰向けの・どこの・何のサービスかが一文で分かる
- 悩みへの共感:「こんなことでお困りではありませんか」を2〜3個
- サービス内容と範囲:何をやるか、何は含まれないか
- 料金の目安:金額または「決まり方」
- プロフィール:顔写真と名前、ひとこと
- 実績・お客さまの声:1件でもあれば
- よくある質問:問い合わせ前のためらいを消す3〜5問
- 問い合わせ:方法と、問い合わせ後の流れ
お気づきのとおり、これは載せる内容の優先順位の記事で解説した「必須7情報」を1ページに収めた形です。ページ数が減っても、必要な情報は減りません。そして1ページでも、スマホ表示・表示速度・電話番号のタップ発信は手を抜けないポイントです。
いちばん大事なこと:「拡張前提」で作る
1ページで始めること自体は問題ありません。危ないのは、増築できない作りで始めてしまうことです。契約前に、次の3点を確認してください。
- ページを追加できる仕組みか:WordPressのようなCMSなら、サービスページや事例を後から足せます。作り方の違いはテンプレートとオリジナルの比較記事も参考になります
- 独自ドメインを自分名義で持てるか:無料ホームページサービスのURLで始めると、引っ越しのたびに検索評価も名刺のURLもリセットされます
- 「後からページを足すときの費用」を聞いておく:増築の単価が分かっていれば、成長の計画が立てられます
成長ルートの定番は「1ページ → サービス別ページを分離 → 実績・事例ページ → コラム」です。最初の1ページを拡張前提で作っておけば、このルートを作り直しゼロで進めます。
実践:判断の手順
手順1. 3つの質問に答える
サービスを絞れるか、検索集客をしたいか、半年後に足したいものがあるか。紙に書いて答えてください。
手順2. 載せる内容を書き出して、分量を見る
構成テンプレートの8ブロックに沿って手持ちの情報を書き出し、1ページに収まる分量かを確認します。サービス説明だけで長くなるなら、複数ページのサインです。
手順3. 「拡張の3点」を制作会社に確認する
CMSの有無・ドメインの名義・増築の費用。この3つを聞けば、小さく始めても行き止まりになりません。依頼前の準備は依頼前チェックリストの記事にまとめています。
判断チェックリスト
- サービスを1〜2種類に絞れるか判断したか
- 検索集客の必要性を判断したか
- 必須7情報が1ページに収まる分量か確認したか
- ページを追加できる仕組み(CMS)か確認したか
- 独自ドメインを自分名義で取るか確認したか
- 後からページを足す費用を聞いたか
よくある質問
1ページのホームページの費用相場はいくらですか?
「1ページだから安い」とは限りません。費用はページ数より、原稿・写真を誰が用意するか、デザインの作り込み、CMSの有無で決まります。見積もりの見方は制作費の内訳の記事で解説しています。
無料のホームページ作成ツールで自分で作るのはだめですか?
「まず存在させる」目的なら十分ありです。ただし、独自ドメインが取れるプランを選ぶこと、そして事業が育ってきたら移行の壁があることは知っておいてください。名刺代わり期を無料ツールで過ごし、集客に本腰を入れる段階で作り直す、という二段構えは現実的な選択です。
1ページでは検索対策(SEO)は無理なのですか?
無理ではありませんが、狙えるのは実質「屋号名」と「地域名+主サービス」の1テーマです。複数のキーワードで見つけられたい場合は、キーワードごとにページを分けるのが基本になります。なお地域集客では、ホームページと並んでGoogleマップ対策も効きます。優先順位の記事を参考にしてください。
あとからページを追加すると、費用はどれくらいかかりますか?
内容と分量によるため一概には言えませんが、大事なのは「増築できる作りかどうか」で費用が大きく変わることです。CMSで作ってあれば1ページ単位の追加で済み、増築できない作りだと作り直しに近い費用になります。だからこそ、最初の確認が重要です。
まとめ
1ページのホームページは、条件が合えば賢い始め方です。
- 判断は3つ:サービスを絞れるか、検索集客したいか、半年後に足したいものがあるか
- 1ページでも必須7情報は削らない。構成は上から一本道で設計する
- CMS・独自ドメイン・増築費用の3点を確認し、拡張前提で作る
小松のホームページ制作では、1ページ構成から始めて育てていくプランのご相談に対応しています。「1ページで足りるか分からない」段階から、お気軽にご相談ください。