「うちのホームページ、そろそろ作り直したほうがいいですか?」——この質問への答えは、公開から何年経ったかでは決まりません。判断軸は「古いかどうか」ではなく「事業の現状とズレているかどうか」です。
デザインが少し流行遅れなだけなら、慌てる必要はありません。一方で、料金が違う・スマホで読めない・問い合わせ導線が死んでいる、といったズレは、見た目に関係なく実害を出し続けます。この記事では、放置サインの診断リストと、「全部作り直す/部分改修で済ませる」の切り分け、リニューアルの正しい進め方を解説します。
放置サイン診断:7つのチェック
1. 料金・サービス内容が現在と違う
最も危険なサインです。古い料金を見て来たお客さまとのトラブル、廃止したサービスへの問い合わせ——実害が出ている状態なので、リニューアルを待たず今日直すべき項目です。
2. スマホで読みにくい・表示が崩れる
いまや閲覧の大半はスマホです。文字が小さい、横スクロールが出る、ボタンが押しにくい状態は、訪問者の大半を逃していることになります。
3. 問い合わせまでの導線が分かりにくい
問い合わせボタンが見つからない、フォームの項目が多すぎる、電話番号がタップで発信できない。ここは部分修正でも直せる場所です。問い合わせが来ないサイトの診断記事で詳しく解説しています。
4. 実績・お知らせが数年前で止まっている
最終更新が数年前のサイトは、「この会社、まだ営業しているのか?」という疑念を生みます。情報が正しくても、止まって見えること自体がマイナスです。
5. 自分で更新できない
営業時間の変更ひとつに外注と数日の待ちが必要な作りだと、サイン4の「止まったサイト」に一直線です。更新できる仕組み(CMS)の有無は、リニューアル判断の大きな材料になります。
6. アドレスバーに鍵マークがない(SSL未対応)
ブラウザに「保護されていない通信」と警告が出る状態です。訪問者の信頼を直接損なうため、これも即対応の項目です。サーバー側の設定で解決できる場合もあります。
7. 載っている「強み」や「対象客」が今の事業と違う
創業時に作ったまま、事業の軸が変わっているケースです。デザインがきれいでも、違う商売のサイトを掲げているのと同じことになります。
判定の目安:1と6は該当したら即対応。2〜3個該当なら部分改修の検討、4個以上ならリニューアルの検討ラインです。
全部作り直す前に:部分改修で済むか切り分ける
リニューアルは費用も時間もかかります。診断結果を、次の3段階に当てはめてください。
文章と写真の差し替えで済むケース
スマホ表示も構造も問題なく、情報だけ古い場合。料金・サービス・実績の更新だけなら、費用も納期も小さく済みます。
部分改修で済むケース
フォームの改善、問い合わせ導線の追加、SSL対応など、特定の箇所だけ直す形です。土台(スマホ対応・CMS)がしっかりしているなら、この選択が費用対効果最強です。
構造から作り直すべきケース
スマホ非対応の古い構造、CMSがなく更新できない、直したい箇所が多すぎて修正の積み上げが作り直しより高くつく——この状態ならリニューアルが正解です。費用の考え方は制作費の内訳の記事を参考にしてください。
リニューアルで消してはいけないもの
作り直しのとき、意外と見落とされるのが「今のサイトの資産」です。次のものは必ず引き継いでください。
- ドメイン(URL):変えない。名刺・検索評価・被リンクのすべてがドメインに紐づいています
- 検索から読まれているページ・記事:アクセスのあるページを消すと、その分の流入が消えます。ページのURLが変わる場合は、旧URLから新URLへの転送(リダイレクト)設定を制作会社に必ず依頼してください
- 実績・事例・お客さまの声:積み上げてきた信頼の証拠です。「古いから全部消す」はもったいない判断です
見積もりの段階で「旧ページのリダイレクトは含まれますか?」と聞けば、資産の引き継ぎを分かっている会社かどうかも判別できます。
リニューアルの進め方
手順1. 現サイトの棚卸しをする
全ページを「残す(引き継ぐ)/直す/消す」に仕分けます。アクセス解析があれば、読まれているページを確認してから判断します。
手順2. 目的とターゲットを再定義する
リニューアルは「今の事業に合わせて作り直す」機会です。誰に来てほしいか、何を載せるべきかは、載せる内容の優先順位の記事の手順がそのまま使えます。
手順3. 依頼前の整理をして相談する
目的・予算・時期・素材・参考サイト・運用方針の6項目をメモにして相談すると、提案の精度が上がります。依頼前チェックリストの記事にテンプレートがあります。
手順4. 公開後の運用体制もセットで決める
リニューアル後にまた放置されたら、数年後に同じ診断をすることになります。誰が・何を・どの頻度で更新するかを、公開前に決めてください。運用ルールの記事が使えます。
リニューアル判断のチェックリスト
- 放置サイン7項目で診断したか(料金違い・SSLは即対応)
- 文章修正/部分改修/作り直しの3段階で切り分けたか
- ドメインを引き継ぐ前提になっているか
- 読まれているページのリダイレクトを見積もりに含めたか
- 実績・事例を新サイトに引き継ぐ計画があるか
- 公開後の更新担当と頻度を決めたか
よくある質問
ホームページは何年ごとに作り直すものですか?
「◯年経ったら」という決まりはありません。事業とズレていなければ長く使えますし、ズレていれば1年目でも直すべきです。ただ、スマホ対応やセキュリティなど技術面の土台は年々変わるため、数年に一度は今回の7項目で診断する習慣をおすすめします。
費用をできるだけ抑えたいのですが
診断→部分改修の順で検討するのが最も無駄がありません。「全部作り直したい」と相談すると全部の見積もりが返ってきます。「この診断でここが✕だった」と伝えれば、必要な箇所だけの提案を受けられます。
リニューアルすると検索順位が下がると聞きました
URLの引き継ぎ(リダイレクト)をせずにページ構成を変えると、検索評価がリセットされて下がることがあります。逆に、正しく引き継げばリスクは抑えられ、スマホ対応や内容の改善で長期的にはプラスに働きます。「リダイレクト対応」を見積もりで確認してください。
今のサイトを作った会社と連絡が取れません
よくあるご相談です。ドメインとサーバーの契約が自分名義なら、別の会社でも問題なく引き継げます。名義が不明な場合は、契約書やクレジットカードの明細から契約先を辿るところから始めます。この確認も含めて、新しい相談先に相談して大丈夫です。
まとめ
ホームページのリニューアルは、「古さ」ではなく「事業とのズレ」で判断します。
- 放置サイン7項目で診断する(料金違いとSSLは即対応)
- 文章修正→部分改修→作り直しの順で、小さい手から検討する
- ドメイン・読まれているページ・実績は必ず引き継ぐ(リダイレクト確認)
- 公開後の運用体制まで決めて、次の放置を防ぐ
小松のホームページ制作では、現サイトの診断から「部分改修で済むか、作り直すべきか」の判断を含めてご相談いただけます。お気軽にご相談ください。