サービス紹介ページを作ったのに問い合わせが来ない。よく見ると、サービス名と料金がメニュー表のように並んでいるだけ——これは、小規模事業者のホームページで最も多いパターンです。
読者がサービスページで知りたいのは、料金の前に次の3つです。
- 自分の悩みに合っているか
- どこまで対応してもらえるか
- いまの段階で相談していいのか
この3つに答えてから料金を見せる。順番を変えるだけで、同じサービスでも伝わり方が大きく変わります。この記事では、私が制作の現場で使っているサービスページの構成テンプレートと、書き方のコツ、白紙から書き始める手順を解説します。
なお、サイト全体で何をどこに載せるかは載せる内容の優先順位の記事で扱っています。この記事は「サービス紹介ページ1枚」の書き方に絞ります。
構成テンプレート:上からこの順番で書く
サービス紹介ページは、次の6ブロックを上から順に並べると伝わります。
1. 誰向けか・どんな悩みに応えるか
ページの最初は、サービス名の説明ではなく「こんな方のためのサービスです」から始めます。
たとえば税理士の顧問サービスなら、「顧問契約プラン」とだけ書くのではなく、「開業したばかりで、確定申告を自分でやりきれるか不安な方」「経理に毎月何時間も取られている方」のように、読者が自分を重ねられる書き方にします。3〜5個の箇条書きで十分です。
2. サービスの内容と、含まれる範囲・含まれない範囲
何をやってくれるのかを、作業レベルで書きます。ここで大事なのは「含まれないもの」も書く勇気です。「記帳代行は含みません」「出張対応は〇〇市内のみ」と明記すると、ミスマッチな問い合わせが減るだけでなく、範囲を正直に書く事業者として信頼されます。
3. 進め方の流れ
問い合わせから提供開始までを、ステップで見せます。「相談(無料)→ お見積もり → ご契約 → 開始」程度の簡単なもので構いません。読者の「問い合わせたら何が起こるのか」という不安を消すのが目的です。あわせて、見積もり後に断ってもよいことを書いておくと、問い合わせの心理的なハードルが下がります。
4. 料金と、料金が変わる条件
ここでようやく料金です。金額だけをぽんと置くのではなく、「何によって変わるのか」をセットで書きます。ページ数、訪問回数、対応範囲——条件が分かれば、読者は自分のケースの見当をつけられます。「応相談」とだけ書くのは、読者にとって情報ゼロと同じなので避けてください。
5. よくある質問
問い合わせ前のためらいを消すブロックです。実際にお客さまから聞かれた質問を、聞かれた言葉のまま載せるのがコツです。「支払い方法は?」「途中で解約できる?」「土日も対応している?」——細かいことほど効きます。
6. 問い合わせへの導線
最後に、問い合わせ方法を1つ示します。ここまで読んだ人は検討度が高いので、「まずは無料相談から」のように、次の一歩を小さく示すのが効果的です。
書き方のコツ:ありがちな失敗と直し方
「どなたでもお気軽に」をやめる
対象を広げるほど、誰にも刺さらなくなります。「どなたでも歓迎」と書きたくなったら、直近で実際に依頼してくれたお客さま3人を思い浮かべて、その人たちの状況を書いてください。対象を絞った文章は、絞った相手には強く刺さります。
専門用語を、お客さまの言葉に置き換える
「レスポンシブ対応」ではなく「スマホでも見やすい表示」。「顧問契約」で通じない相手なら「毎月の相談と申告をまとめてお任せいただくプラン」。自分の業界では当たり前の言葉ほど、要注意です。判定方法は簡単で、お客さまが問い合わせのときに使う言葉かどうかで決めます。
実績・事例で裏付ける
「丁寧に対応します」という自己申告より、実際の事例1件のほうが強い説得力を持ちます。どんな依頼を受けて、何をして、どうなったか。お客さまの声が1件でもあれば、該当サービスのページに置いてください。
実践:白紙から書き始める手順
「いざ書こうとすると手が止まる」場合は、次の手順で進めてください。
手順1. 直近のお客さま3人を書き出す
実際に依頼してくれた方を3人思い浮かべ、「どんな状況で」「何がきっかけで」問い合わせてきたかをメモします。これがブロック1(誰向けか)の材料になります。
手順2. 問い合わせ時に聞かれた質問を書き出す
その3人から契約前に聞かれた質問を思い出します。範囲の質問はブロック2へ、進め方の質問はブロック3へ、金額の質問はブロック4へ、それ以外はFAQへ。質問リストがそのままページの中身になります。
手順3. テンプレートの順に流し込んで、声に出して読む
6ブロックの順に並べたら、最後に音読します。読んでいて引っかかる言葉は、たいてい専門用語か、自分でも説明しきれていない部分です。そこだけ書き直せば完成です。
公開前の確認チェックリスト
- ページの最初が「誰向けか」から始まっているか
- 含まれる範囲と含まれない範囲が両方書かれているか
- 問い合わせから開始までの流れが示されているか
- 料金に「変わる条件」が添えられているか(「応相談」だけになっていないか)
- 実際に聞かれた質問がFAQに入っているか
- 専門用語をお客さまの言葉に置き換えたか
- 問い合わせへの導線がページ内にあるか
よくある質問
料金表だけのシンプルなページではだめですか?
リピーターや紹介客が中心なら機能しますが、初めての読者には判断材料が足りません。料金表の前に「誰向けか」「どこまでやるか」の2ブロックだけでも足すことをおすすめします。
複数のサービスを1ページにまとめてもいいですか?
対象のお客さまが同じなら1ページでも構いません。対象が違う(例:個人向けと法人向け)なら、ページを分けたほうが、それぞれの読者に合った書き方ができます。検索から直接そのページに来る人がいることも、分ける理由になります。
文章を書くのが苦手で、手が止まってしまいます
うまく書こうとしなくて大丈夫です。手順2の「聞かれた質問への答え」を話し言葉のままメモするだけでも、ページの骨組みになります。整えるのは制作会社に任せる、という分担も現実的です。
料金を載せたくない場合はどうすればいいですか?
正確な金額が難しければ、「料金が決まる仕組み」だけでも書いてください。何もないと「高そう」と警戒され、比較対象から外れがちです。見積もりの内訳については制作費の内訳の記事も参考になります。
まとめ
サービス紹介ページは、メニュー表ではなく「相談していい理由」を伝えるページです。
- 順番は、誰向けか → 内容と範囲 → 流れ → 料金と条件 → FAQ → 導線
- 「含まれないもの」を書くとミスマッチが減り、信頼が上がる
- 迷ったら、直近のお客さま3人と、聞かれた質問から書き始める
小松のホームページ制作では、サービスページの文章もヒアリングをもとに一緒に組み立てます。「何をどう書けばいいか分からない」段階からで構いませんので、お気軽にご相談ください。